何事においても締め切りというものは大事なものでございまして。
勉強しかり、仕事しかり、締め切りがあるから頑張れるという部分はあると思います。
漫画家ももちろん締め切りに後押しされて生きてる者でございまして、これがないとどーにも仕事が進まないなんてことはざらにあります。そういう意味では、商業雑誌の編集部から締め切りを決められて尻を叩かれるのは非常に有難い事なのです。理想はそんな事されずにどんどん描ける化け物になるのが一番良いんですが、それが出来るのはほんの一握りでしょうからね。
で、困ってしまうのが同人活動の方です。コロナのせいで方々のイベントが中止や延期になってしまうと、締め切りが無くなるわけですね。実際これに困ってる同人作家さんはたくさんいるんじゃないでしょうか。私もその一人で、年に2回あるデカいお祭り・コミケが開かれないとなると、どうにも同人誌を描くスピードが落ちてしまいます。実際、この夏に一冊描こうと思っていたんですが…明確な締め切りがないせいで、「まぁ時間かけて描くか…」とダレがちです。外部からの圧力がない状態で20数ページを描くって、かなりの労力なんですよ。よっぽどの鋼の意思が必要です。
なので色々と環境が変わった今、これまでとは違った同人誌の描き方をする必要があるなと考えました。自分で締め切りを決めても所詮自分の意思で曲げられちゃうので、そこまで意味がない。しかも20数ページを一気に描かねばならないというハードルの高さもある。じゃあどっちかを変えるべきかと考えたら…「一気に描く」という行為の方です。
要は、4ページとか6ページを一区切りにして、世に公開するという手法を取ろうと考えてます。今までは一冊分が丸々完成しないと世に出すこともできませんでしたが、今はこのpixivfanboxがあります。一気に描こうとせず、20数ページの内の4ページを描いたら有料会員向けに公開。また4ページ描いたら公開…この繰り返しをして、短い作業でモチベを保ちながら、1冊分の完成に導いていくというスタイルです。これならダレて同人誌自体描かなくなる事は避けられるんじゃないか?と考えております。
先のセレスティアの原稿もそのスタイルを試験的にやっておりまして、6ページで一区切りを想定しています。後日その6ページは仕上げまでしっかりこなし、有料会員限定で公開する予定です。
他にエルブン、ダークエルブンで6ページ、3人同時プレイで6ページの計24ページ。これで一冊分の原稿が将来的に揃う事になります。これに表紙を付け、もしかしたらオマケページも追加して、今まで通りの委託販売や電子配信に持ち込めれば万々歳かなと。もちろん有料会員の皆様にはその同人誌版も配布しますので、制作途中版と変化があるか探してもらうのも楽しいかもしれません。
そんなわけで、今後は試験的に「同人誌の内容を小出しにしてモチベーションを保つ」という手法を取ろうと思います。また商業の仕事も再開する(はず)ですので、両立させていくにはこれが現実的なんじゃないかなぁと考えてます。「俺は完成品の一冊を一気に読みたいんだ!!」という方には申し訳ない手法にはなってしまいますが、これも同人誌を描き上げるための苦肉の策という事でご勘弁ください。とりあえずドスケベエルフ3人娘の痴態を描くモチベは高いので、まずはセレスティアパートの完成目指して頑張ります。