先日komifloはじめ電子書籍配信サイトで失楽天の最新号が公開されましたが、その表紙のイラストを私が担当させて頂きました。(詳しい内容はコチラ→https://sazangogo4649.fanbox.cc/posts/3058850)
私が雑誌の表紙のイラストを描くなんて、それこそ11年前に一般向けの漫画を描いてた時の一度きりです。表紙一面に赤い鮭の群れを描くという、尖ってるといえば尖ってる表紙イラストだったんですが…それはまぁさておき。今回はそんな久々の表紙イラストを作った舞台裏をチラ見せしようと思います。
表紙のイラストともなると、打ち合わせも雑誌の編集長さんとする事になります(知らなかった)。私の作風である爆乳を強調したものにしようと方針を打ち出し、ラフ案を4つ考えました。

このラフ案でおおまかな構図を決めていくわけですが、この色々なパターンを考える作業がまぁ大変。いつもうんうん唸りながら絞り出します。皆さんはどれが好きですかね?
編集長のチェックを受けたところ、「男の顔が映ってるとウケが悪い」ということ。確かにNTR感も出てしまうので、そういう誤解は避けた表現にする必要性が出てきました。私の最新作に限っては、男性主人公のキャラが強めなのでこういうイラストでも問題ないんじゃないかと思ってたんですが、雑誌の表紙イラストですからね。他の作品にも配慮しないといけません。
話し合った結果、AにBの「男の手で乳を掴む表現」を加えたものにしようと仮決め。さらに軽く色を載せたラフ案を作っていきます。



こちらは3案作りました。それぞれ、メインヒロイン二人の乳を男の腕が弄んでる構図ですね。でっかい乳を変形させるように鷲掴みさせるのは私の十八番でもありますので、南乃さざんらしいイラストではあります。
ここまでくると編集長よりも上の役員の方々が目を通すことになります。どの案が好評だったかと訊くと「3番目の奴が良いが、変形がオーバーなのでもう少し控えめに」との事でした。まぁ確かに、オーバーな表現だなとは作者も思います。
じゃあこれで行くか…と決めかけた時、編集長がストップをかけました。
「僕としてはA案(モノクロの初期案)をブラッシュアップしたものが良いと思う」

上の意見を押し切って、初期案の構図を使わないかという編集長の提案。乳同士が押し潰し合ってる感じが捨てがたく、さらには乳を乳で挟もうという魅力的な提案をしてくれました。
そいつは良い!と意気投合し、最終的にA案の改良版を作り上げ、現在世に出ているあの表紙イラストになったわけですね。爆乳作家として乳を全面に押し出した表紙に仕上がったんじゃないかと思います。奇しくもその号には、名だたるデカ乳描きの先生たちの作品も多く掲載されていたので、雑誌の内容にもマッチしてるんじゃないでしょうか。
というわけで、以上が表紙イラスト完成までの変遷になります。なかなかこういう機会は無いので気合入れて臨んだわけですが、完成してからもああすれば良かった、ここが直せたと考えつく事が多々あります。カラーのイラストは本当に難しい…抱き枕の件といい、漫画以外にもイラストのお仕事の依頼を頂く事も増えてきたので、今後もイラスト技術の向上を頑張っていきたい所です。しばらくはモノクロの漫画原稿で悲鳴を上げ続けますがね…!!