以前から絵の描き方について知りたい、といった要望がありましたので、今回は一番最近に描いたイラストのデータを配布したいと思います。
イラストレーターを志す方、趣味で絵を描いている方など、描き方のヒントになれば幸いです。(ちょっと長いですが最後までお付き合いくださいませ)
◇レイヤーの構成について
基本的にはキャラクターと背景はレイヤーを分けています。
もっというと、キャラクターは線画と目の線画、
肌の塗り、髪の塗り、などパーツ毎にレイヤーを分けています。
(後から手を加えられるように)
同人用のイラストなので、綺麗にレイヤーは整理されていませんが…仕事のように整理する必要はないと思います。
髪の毛の部分などは一度塗ったところを元に戻せるように
レイヤーを置いて上から描き加えていたり、複雑になっています。
最終的に見栄えが良ければ同人誌の絵のレイヤー構成は問わないと思います。(スピードも重視!)
◇ライティングなど塗りについて
ライティングでは思い切ってまっ白いところを作っています。
肌などに関しても、基本の肌の色というものが無い形になります。
今回は斜めに入れていますが、ドラマチックな印象になるように逆光気味にしたり、なるべくキャッチ-な印象になるように考えています。
Twitterなどで絵がたくさん流れてきても、目に留まるようにする為です。(とても重要!)
特に目の塗り、キラキラ感、顔の可愛さ、目線がユーザーと合っているか。とても大事です。不自然に目線がずれていると不安になります(どこを向いてるの?って感じですね)
ちゃんとこっちを向いているように何度も画面を引きで見たり、拡大してみたりして確認するのが良いと思います。
ばっちり目線が合っていると、ぱっとキャラクターを見た時すごく目を引きます。
他の人がやっていそうで、やっていないような表現も大事です。
そうした自分の画風が自身のブランディングに繋がります。
◇使用ソフトについて、背景について
基本的にはSAIを使っています。
ブラシは標準である、丸筆ブラシみたいなものです。
線画も塗りもこれです。
背景の線画などはクリップスタジオで行っています。
3点パース定規を使いました。
左右と、画面下に消失点を取っています。
正対した構図なので、退屈になりやすい為ややパースを効かせています。地平線の位置(アイレベル)は画面の真ん中よりやや上です。パースの取り方が分からない場合は、アイレベルが画面中心より下に来ると煽り気味の構図になる(上下の消失点は画面上にくる)と考えるといいと思います。簡単に言うと、ですが。
塗りはSAIです。
イラストの中にある、照明(スポットライトのようなもの)はフォトショップのブラシを使用しています。
ライセンスフリー(商利用可)のものをネットでDLしています。
どうしても欲しい素材などは購入することもあります。
フォトショップのブラシは非常に時間短縮でき、クオリティも上げられるのでお勧めです。(クリップスタジオでもいいかもしれませんが、フォトショップが慣れているので使ってません)
レムが手に持っているアイスクリームは、自分で写真を撮ってきて
イラストに貼り付けています。
(他人の写真を使うのはNG!著作権を侵害してしまいます!)
そのままでは浮いてしまうので
イラストに馴染むように手を加えます(フォトバッシュ)
というと大げさですが、リアルすぎる部分を少し馴染ませて、単調な塗りにして、色味を調整しました。
馴染ませたつもりでしたが、やはり浮いてしまいました。
もう少しなじませるべきでしたが、ここは時間との兼ね合いです。
最後はキャラクターと背景の調整レイヤーを作って調整を加えて完成です。(レイヤーを複製して、レイヤーフォルダを統合し、色調補正などかけています)
◇最後に
今見直すと、色調補正をかけていない方がよかったと思いました。背景が暖色(黄色)で、手前のレムは寒色(青色)なのでキャラクタがより引き立っていると感じました。(Twitterにアップしたイラストはキャラクターを黄色(暖色)に調整していました)
黄色と青色はお互いに補色の関係です。補色はお互いの色を引き立てあう特性があります。イラストソフトでよくある、色相環で正反対の位置にある色です。配色で悩んだ時は参考にしてみてください。
その際は支配色(ドミナントカラー)をどうするか、をまず決めると進めやすいと思います。今回は黄色っぽい感じで決めていました。(なので最終的にキャラクターも黄色っぽくしてしまいました)
…が、キャラクターイラストは絵画ではないので、
キャラクターが一番輝ける状態が望ましいと思います。
これがより美しい、可愛い、と思えたら自分の感性を信じて仕上げてみるのも
良いのかもしれません。
とにかく後で見直して、アレ?おかしい、、、と思う事は良くあることです。完成して2,3日寝かせるのがいいのかもしれません。
その後直せばいいのです。
ぼくはイラストレーターとして、画力が高い方ではありません。
観察力も無いんです。ハッキリ言ってへたくそです。
ですが、セルフチェックを何度も繰り返し、
おかしいと思ったところを放置せず、資料を見て、正確に描写する努力はしています。
その積み重ねが今の自分を作っていると思います。
今の自分のイラストに満足できていなかったり、失望している方でも諦めないで、何度失敗してもいいので挑戦して描き続けて欲しいです。
がおう
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fanbox
kemono
Scraped: 1/1/2025
Indexed: 8/23/2020
Updated: 2/18/2024
レムとカフェデートPSDデータ(イラストの解説、講座つき)
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Published: 8/1/2019, 5:44:40 AM
Added: 5/7/2020, 2:30:29 AM
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