妹と妹専属のメイドに虐められるお姉ちゃんなお話です。 日曜昼下がり、とある財閥の屋敷 「お姉様、あーそーぼ♪」 「…内容による」 歳の差３つの私達はダラダラと家で過ごしていた。…遊ぶ友達がいないし…。 「えー、なによそれ」 「またこないだみたいな誘拐ごっことかいう変な遊びならお断りよ。お父さんお母さん帰ってくるまでぐるぐる巻の猿轡で放置しやがって…」 「違うわ。今日は『メイドお仕置きごっこ』。メイド役とご主人様役にわかれてメイドのお尻を叩くの。メイド役が『反省してます』って言ったらそこでストップ。叩いたお尻の数が少ない方の負け」 「ほらやっぱり変な謎遊びだ。私は先日アップデートされたスチームゲーで忙しいの」 「学校で流行ってる遊びなのよ」 「嘘つけ、そんな変な遊び流行るか」 「まぁ私がウチ風に若干アレンジしてタイトル変わってるけど内容は似たようなものよ。要はお尻たたきの痛み我慢比べ。」 …マリアくらいの歳の子が好きそうな遊びだ。 「私ずっと見てたしルールはばっちりよ。帰ったらお姉様とやろうって楽しみにしてたの」 『ずっと見てた』…ね。まぁ格が違いすぎて友達ができないのはマリアも一緒か。私はスチームくんが友達だけどマリアにはちょっと早いしなぁ。 マリア専属のメイド、由梨恵さんはちょっと歳離れちゃってるし堅物だし…。 「しゃーないわね。付き合ってあげるわ」 「ホント！？じゃあ私先にご主人様やるから！」 「わかった。まぁ私先行したらマリアすぐ泣いちゃうからなぁ」 「ふふ、絶対お姉様泣かせてあげるわよ？じゃあ専用のメイド服に着替えて」 「は？なんでそこまで…ただのごっこ遊びでしょ」 「アレンジしたって言ったでしょ？庶民の遊びまるパクりなんて真似私はしないわ。ごっこ遊びも世界観とシチュエーションでデコレーションして最高のものに仕上げるの」 …あー、こいつに友達できない理由なんとなくわかったかも。 まぁいいか。そんな細腕で叩かれて『反省してます』なんて言うわけないでしょ。姉の威厳っての見せてあげるわ。 「んじゃ由梨恵、準備よろしく」 「かしこまりました。ミリア様失礼します」 「へ？」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「１０回目ー。流石はお姉様、中々耐えるね。そうじゃなきゃ面白くないけど」 「あ…ッあ、あんへーひふぇまふッ！！」 「おや、ミリア様が何かおっしゃっているようですが？」 すりすり…。 「んひッ…あ…ッ」 「んー？何言ってるかちょっと聞き取れないわね。」 「では続行ですね。…11ッ！」 スパンッ 「ふぐぅうぅッ！？」 「お姉様、念の為もう一度ルール言っとくけど、もしギブアップなら『反省してます』。…一言一句違わずにね」